d_551505 うぶなくノ一が毎日屋敷に忍び込んでくる件

「またか...」
屋敷の天井裏から微かな物音が聞こえた瞬間、俺は思わずため息をついた。
また来たようだ。

「隠れているつもりか？」俺は天井を見上げながら呟いた。

ガタン！
という大きな音とともに、天井から何かが落ちてきた。

「いたたた...」
黒装束のくノ一が、見事に顔から畳に突っ込んでいる。
足だけがバタバタとしていた。

「大丈夫か？」思わず心配して手を差し伸べる。

「だ、大丈夫です！」彼女は慌てて立ち上がったが、その拍子に忍び装束の裾に足を取られて再び転んだ。「いたっ！」
面頬が外れ、若い女性の顔が現れる。
頬は真っ赤だ。

「昼間から忍び込むなんて、随分と大胆だな」俺は窓から差し込む日差しを指差した。

「あっ！」彼女は慌てて周囲を見回した。「昼間なのに...師匠が言うには夜より警戒が緩むって...」
「それは夜に警戒が厳しい家の話だろう」俺は笑いをこらえきれなかった。

「そうなんですか？」彼女は首を傾げた。「でも今日は特別な修行があるんです！」
「特別な修行？」
彼女は小さな巾着を取り出し、得意げに見せた。

「夢蝶の術の練習です。
男性の心を惑わせる誘惑の術なんです！」
「へえ...」
「師匠から教わったばかりで...」彼女は誇らしげに言いかけたが、急に表情が曇った。「でも、私、まだ一度も成功したことがなくて...」
陽光の中で彼女の困った表情が一層愛らしく見える。

「で、その術はどうやるんだ？」
彼女は巾着から粉を取り出し、指先につけた。
そして自分の唇に塗ろうとするが、手が震えて粉が床にこぼれる。

「あっ！
もったいない！」彼女は慌てて床の粉を集めようとした。

「大丈夫か？」
「はい...」彼女は恥ずかしそうに立ち上がった。「これは心を惑わせる特製の粉なんです。
これを唇に塗って...あの...」
彼女の声がだんだん小さくなっていく。

「あの...なんて言えばいいか...」顔が真っ赤になっている。「す、すきだと思わせるんです...」
「ほう」俺は興味深そうに聞いた。「それで？」
「それで...相手から秘密を聞き出すんです」
彼女は決意を固めたように、残りの粉を唇に塗った。
しかし、量が多すぎたようで、くしゃみが出そうな顔をしている。

「はっ...はっ...はくしょん！」
粉が舞い上がり、彼女自身の顔に降りかかった。

「あぁ〜もう！
なんでうまくいかないんですか！」彼女は頭を抱えて悔しがった。

「その術、自分にかかっちゃったんじゃないか？」俺は笑いをこらえきれなかった。

「そんなはずないです！
この術は...」彼女は突然言葉に詰まった。「あの...あなたのことを...す、すき...」
彼女の目が驚きで見開かれた。

「え？
え？
なんで言っちゃったんですか？
私、これ言うつもりなかったのに！」彼女は慌てふためいた。「術が自分に効いてる？
そんなの聞いてないです！」
「どうやら術は成功したみたいだな」俺はクスリと笑った。「ただ、相手が違っただけで」
「そうかな」俺は一歩近づいた。「むしろ、術の効果を確かめるいい機会かもしれない」
彼女の手が少しずつ顔から離れた。
頬は朱に染まり、瞳は日差しに煌めいている。

「どういう...意味ですか？」彼女の声が震えていた。

「自分にかかった術の効果を知ることも、修行のうちじゃないか」
俺は静かに彼女の手を取った。
彼女の指先が微かに震えている。

「あの...私...」彼女の息が浅くなる。「どうしたらいいか分からなくて...」
「素直な気持ちに従えばいい」
彼女の瞳が揺れ、僅かに唇が開いた。
粉の香りが二人の間に漂う。

「この粉...なんだか頭がぼんやりします...」彼女が囁いた。

「俺もだ」
二人の間の距離が縮まっていく。
和室に差し込む陽光の中、彼女の肌は透き通るように美しかった。

「これも修行なんですよね...？」彼女は確認するように尋ねた。

「ああ」
陽だまりの畳の上で、二人の影が一つに重なった。
吐息が混ざり合い、言葉は必要なくなっていった。

◇仕様
画像サイズ:1024×1536px
ファイル形式:jpg
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Stable
Diffusionを利用したAI生成作品です。

※
AI生成画像特有の手指等の描写に違和感がある場合が御座います。

※
登場人物は画像生成AIによって生成されたものであり、全員成年年齢に達しており、実在の人物との関係は全くありません。