d_538205 彼女色に染められる
大学のゼミにいる先輩。
いつもゼミ室で見かける彼女は、
無口で物静かで、どこか物憂げで、
とても字のきれいな人だった。
「……きれいな指、ですよね」
二人きりのゼミ室で、初めて声を掛けられて。
それから僕は先輩を目で追うようになった。
少しずつ話をするようになって。
気が付けば好きになっていて。
「好きです……先輩のことが……」
先輩が就職活動でゼミに来なくなる最後の日。
ぼくは人生で初めての告白をした。
「……私、普通じゃないから……」
「優し
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情報
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品番
d_538205
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ページ数
137
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発売日
2025.03.04